優秀人材を逃さない中途採用の面接のヒント

現在の中途採用の人材市場は特に優秀人材はどこの企業も採用したく獲得競争が加熱しており、優秀人材の獲得は簡単なことではありません。
特に人材紹介会社やヘッドハンティング会社を通じて紹介された人材と面接する場合、優秀人材が面接に来た場合でも、必ずしも貴社を転職先の第一志望にしているとは限らないという前提があります。特に現在は転職を強く希望しているわけではなく、特に貴社の仕事に強く興味を持っていない可能性もあります。それでも候補者が企業との面接を受ける理由としては、以下のような理由があります。
1. スカウトの連絡が来たから興味本位で来てみた
2. 転職はしたいが、他社と比較したい
3. 貴社に興味はあるものの、まだ確信はないので実際に面接で貴社や社員の雰囲気を知りたい。
優秀人材の中には貴社への転職を強く望んでいる候補者もいますが、一般的に優秀人材は現職で活躍しているので転職願望が低く、また選択肢が多いので特に大きなキャリアアップや給与アップなどのよほどの好条件でないと、他社への転職を望んでいない場合が多いのが現実です。
面接というと「採用企業側が人材をジャッジする場」と捉えがちですが、新卒採用など応募者数が多い場合はそうであっても、中途採用の優秀人材の採用の場合には企業側が人材側にジャッジされる場でもあるということです。
そういった優秀人材の状況を踏まえると、採用企業側としてはどうすればそのような人材を採用できるのでしょうか?貴社が即戦力になってくれそうな優秀人材を本気で採用したいのであれば、面接プロセス自体を「惹きつけの場」に変える必要があります。下記にいくつかおすすめの方法ご紹介いたします。
1:初回面談は「面接」ではなく「カジュアルな対話」から
- 「あなたを知るための面談」という姿勢ではなく、候補者が貴社の魅力を知る場にする。
- 「今すぐ転職するか」ではなく、「まずは話しませんか?」という余白のあるアプローチが効果的。
- 担当役員や現場責任者が出て、リアルな事業課題やビジョン、未来の可能性や職場の魅力を熱量を持って語る。
2:候補者の「やりたいこと」にピンポイントで響く内容を
紹介会社経由で事前に候補者の価値観・希望・キャリア軸を把握し、面談では「候補者が実現したいことを貴社でどう叶えられるか」を具体的に提案する。
企業との面談の場では候補者の本音を聞き出すのは簡単ではありません。第三者である人材紹介社を使って、候補者の興味のある仕事内容キャリアの方向性、これから実現したいことなどを聞き出してもらいましょう。
もし候補者が現職に対する不満を漏らした場合、その不満を解消する環境が貴社にあるとアプローチすることは候補者への大きなアピールポイントになります。面談で聞くのが難しそうなら、人材紹介者に事前に現職への不満を汲み取ってもらいましょう。 最終的には「貴社で働くことが候補者の夢の実現にどうつながるか」を伝えることが鍵です
3:現場メンバーとの1on1セッションを設定
- 実際に働くメンバーとの1on1の時間を設けると、リアルな社内の雰囲気やカルチャーが伝わります。
- 「自分が入社したらこの人たちと働くのだ」と想像が湧きやすくなり、距離が縮まります。
- 特に候補者と同じバックグラウンドのメンバーがいるとマッチング効果大です。
- 逆にメンバーとの相性が悪いと会社への印象が悪くなるので、人選は慎重に。
4:候補者だけに合わせた「特別枠」や「ロール設計」を提示
- 「通常のポジションではないが、あなたのような方ならこういう役割も作れる」など、柔軟で特別な提案が貴社の「本気度」と「限定感」を演出できます。
- 優秀な人は「どうしても自分にしかできない仕事に必要とされている」と実感すると魅力を感じます。
5:レスポンスは迅速かつ丁寧に。
- 優秀な人材は他でも引く手数多です。遅い対応や曖昧な返答は致命傷になります。面談後すぐにフィードバックを送り、次のステップへ迅速に繋げましょう。
- 日系企業、外資系企業問わずですが、候補者の内定を出すまでに承認プロセスに時間がかかり過ぎると候補者を逃がしてしまう場合が多々あります。
優秀人材の獲得はどんな企業でも困難です。候補者の価値観やキャリア目標などににリンクさせて「この会社で実現できる」未来を描かせることが、心を動かすカギです。
皆様が良い採用をできることを願っております。弊社でお手伝いできることがあれば、ぜひお気軽にご相談下さい。